大垣山岳協会

片知渓谷沢登り講習会 2013.06.16

片知渓谷

月報「わっぱ」 2013年7月(No.380)

【 一般山行(沢登り講習会) 】 片知渓谷 高見 眞也

  • 日程:2013年6月16日(日)
  • 参加者:L.佐竹良、SL.丹生統、後藤友、竹森せ、古林定、杉本眞、平木勤、柴田悦、小林和、長野邦、林旬子、小川弥、鈴木由、和田尚、高見眞
  • 行程:大垣6:30=駐車広場で基本講習会8:00~9:30-入渓9:30-確保実地演習12:10~50-出渓13:30-休憩小屋13:50~14:40=駐車広場=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:苅安

 当会の年間活動計画の中で講習会は①氷雪、②雪上技術、③沢登り、④岩登り、⑤冬山技術と5種類もあるが、それぞれ年間1回しかないので多少経験があっても、基礎の復習ができる貴重な機会だ。

 沢登り講習会には昨年も申し込んだが雨天予想で流れてしまった。今年は梅雨の合間の好天だ。老骨に鞭打ち、初心者と一緒に勉強して再び沢を楽しみたいと意気込む。沢登りは初めてという会友の女性2名と他の山岳会で経験はあるが大垣山協に入会したての超若い女性1名の計3名が目立つが、私のように4,5年も遠ざかっていた会員も参加していた。新人には指導員らがフォローするので誰でも参加できるのが講習会のいいところだ。

 沢の横の駐車広場で先ず自己確保用ロープワークの訓練。ハーネスの着け方、ロープへのシュリンゲの結び方(クレムハイスト結び)、ロープの中間支点(ランニングビレイ)の通過の仕方など沢登りに必要な基本動作の説明だけで1時間が経った。次は沢に降りて、岩への足の置き方などの基本を佐竹リーダーが実演する。

 直射日光でヘルメット内が蒸し焼き状態になるころ、いよいよ入渓。最初は足を置く岩ばかり見ていたが、思い切って膝まで水に飛び込んでからは先を見通す感覚が甦る。初心者は足元以外を見る余裕がない。よく、ズボンはできるだけ濡らさないようにと言われるが、こんな暑い日はジャバジャバやったほうが楽しい。

 次第に滝や岩の変化に富む渓谷美が増し、自然がつくる幽玄の世界に自分が飛び跳ねているのに気付く。今回、沢靴底をフェルトでなくゴム製の靴に変えてみた。ヌルヌルするところは全く抵抗のしようがなく滑る。普通の濡れた岩ではフェルトと変わらないが、乾いた岩ではより動きやすく、疲れにくいようだ。

 途中の比較的大きな滝でロープを張り、先ほど勉強したロープワークの実践だ。自力で5mくらいの岩壁を登る。確保の結びは竹森指導員が確認する。

 新人たちは四苦八苦しながらも滝を自力で登って頼もしかった。逆に経験者でも、ロープやシュリンゲを手から離さず、岩をつかもうとしない不安定な動きには厳しい注意が飛んだ。自分の命を守る講習なのでしっかり覚えたい。

 その後はまた遡上し、小さな滝くぐりや岩のトンネルくぐりなども楽しい。川に遊んでもらう子供になったようだ。

 入渓してから直線距離で1.5kmほど上流地点、沢が林道と接近しているところで川岸に上がり林道に出て駐車場のある休憩小屋まで歩き、賑やかな昼食をとり講習会を終えた。

 最後に初心者のために沢装備を貸してくださった諸氏にお礼の意を表したい。

<ルート図>


 

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