大垣山岳協会

三池岳山秋谷沢登り 2013.06.08

山秋谷

月報「わっぱ」 2013年7月(No.380)

【 個人山行 】 三池岳 山秋谷 ( 971.8m Ⅲ△ ) 後藤 正雄

  • 日程:2013年6月8日(土)
  • 参加者:平木勤、後藤正
  • 行程:大垣5:30=国道421号・宇賀渓=水晶キャンプ駐車場6:20~30-山秋谷(山伏谷)入渓6:50-尾根登山道9:35-三池岳山頂9:40~11:30-天狗谷入り口11:40-旧国道出合14:10~15-水晶キャンプ駐車場15:00~10=大垣16:00
  • 地理院地図 2.5万図:竜ケ岳

 本日は先週の竜ヶ岳蛇谷遡行に続き、宇賀川水系の南隣の山秋谷を詰めて三池岳に登り、天狗谷を降りる周回コースだ。

 沢屋練達の士、平木さんからいささかでも極意を得ようと願う。風は若干あるが梅雨の時期とは思えぬ快晴である。キャンプ場の真上の道路脇に車を止めた。

 キャンプ場から東海自然歩道を進む。道はかなり荒れており山秋谷を渡る橋も落ちている。自然歩道から沢に降りた。今年は空梅雨模様だが、山秋谷は昨日の雨もあり水量はまあまあである。入渓して30分ほどするとゴルジュとなり滝が現れる。高さは8mほどであろうか。直登できそうな気がして、あれこれと粘ってみたものの結局は少し戻り右岸を高巻きする。その後は適度に水を浴びながら小滝をいくつも越え順調に高度を上げる(写真は約650mで)。標高700m辺りから沢は徐々に水量も減り始め、ゴーロ歩きとなる。

 周囲の山肌は崩落が目立ち、倒木も多い。細い急傾斜の沢をどんどん詰める。やぶがないのはうれしいが、足元の岩がすぐに崩れ、そう簡単ではない。やっとのことで尾根に出るとそこは県境尾根の縦走路だった。三池岳山頂はすぐ先だった。足を伸ばして三角点を往復して万歳三唱、大休止。山頂はさわやかな風が吹き気持ちがよい。休んでいる間に、多くの人が八風峠からやってくる。のんびりと鈴鹿の山々を眺めながら、山や沢について語り合った。

 天狗谷への降り口は山秋谷からの尾根出合より少し南に下ったところ。降り始めて10分もしないうちに、滝の出現。かなり落差があり、高巻きするが、最後20m弱を懸垂下降。振り返ってみるとスラブ岩の連続した滝で、登るのもちょっと困難であろう。その後も大きな滝が3つほどあったが、どれも簡単に巻いて降りた。

 天狗谷上部の最後で、20mほどの滝。周囲はボロボロの山肌で巻くのも一苦労。左岸を巻こうとするが、なかなかトラバースもできそうもない。さらに斜面を登る。途中からアンザイレンして、互いに確保しながら登って行く。とうとう尾根まであがり今度は急傾斜を降りる。やっとのことで降りていくと、そこはもう沢ではなく旧国道421号だった。下から見上げてみると、左岸ではなく右岸を巻いたほうがよかったかと思えるが、その時はどんどんと突き進んでしまった。これは反省点としたい。

 天狗谷に架かる橋のたもとに、「雲間の滝」のと石碑があった。今日降りてきた滝のうちどの滝の名称なのかは不明である。いつか、天狗谷を遡行して確認してみたい。

 この山行で痛感したことは、ロープワークの実践の難しさだ。講習では一通りできていたものの、セルフビレイ、確保などの実践テクニックは改めて勉強になった。特に確実かつスピードが求められるが、私は確実にしようとするとどうしても遅くなる。これは練習あるのみですが。

 後は、ルート選定です。どこから滝を登るのか、巻くときはどこから登り、そして沢に降りるか。参考になる点が多い山行でした。

<ルート図>

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