大垣山岳協会

愛宕山 2013.03.15

月報「わっぱ」 2013年4月(No.377)

【 週日山行 】 愛宕山 ( 924m △なし ) 村田 正春

  • 日程:2013年3月15日(金)
  • 参加者:L.村田正、安藤正、小倉繁、久世勝、竹森せ、桐山美、岩田嘉、米山多、高橋美、森範宏、大城幸、大野益、大原和、加藤冨、犬飼芳、大杉す、清水友、田中善、井上真
  • 行程: 大垣5:45=JR垂井駅6:34=保津峡駅8:34-水尾9:35-水尾分れ11:00-愛宕神社(頂上)11:50~12:00-三角点(点名愛宕 890.5m Ⅲ△)12:15~13:05-愛宕神社13:20-水尾分れ13:45-清滝15:15-嵯峨嵐山駅16:20=垂井駅18:43=大垣19:10
  • 地理院地図 2.5万図:京都西北部

 車に頼らないで鉄道で登山口まで行く山行は新たな発見の多い楽しいものだ。今月の週日山行は初めての試みとして、便利でお得なJRの「青春18切符」を利用、京都の愛宕山を目指した。愛宕山は昔から京都人が大勢訪れる信仰の山。登山道はたくさんあるが、水尾から登り表登山道で清滝に下山する時計回りコースを選んだ。

 清和天皇社がある水尾から登山道に入る。集落の上まで登ると、道は左へトラバースして、傾斜がゆるくなる。昔からの参拝道であった登山道は幅も広く、愛宕山の南山腹の山ひだを巡りながら高度を上げる。清滝からの表参道との合流点、水尾分れに着くと登りはぐんと緩やかになった。

 昔、水尾の女性たちがシキミの枝を参拝客に売った樒小屋の前を通り、黒門をくぐると両側にスギの大木と石灯籠の並ぶ石段が出現。238段あるという。苦手な石段を登り切ると愛宕神社本殿があった。火伏せの神様にわが家の安全を祈った。

 三角点は頂上にはなく、少し北に進んだ鉄塔のあるピークにあった。明治のころ、三角点を設置する際、愛宕神社のある頂上を敬遠して隣の峰に建てたようだ。三角点の標石はおなじみの四角形ではなく、丸い真鍮がはめ込まれた珍しいものだった。ここからは東方の展望が開け、眼下に京都の町並みが広がり、比叡山や大文字山など東山、比良、北山の山並みを一望できた。快晴、無風で暖かい空き地で昼食。

 下山は水尾分れから清滝に向かう表参道に入った。沿道には1丁毎の丁石地蔵や丁石が転転と立っていて、長い信仰の歴史を物語っていた。わき水の「お助け水」で元気を取り戻して下り進むと左手にケーブルカーの跡が現れた。戦前、愛宕山へ大勢の参拝客を運ぶために造られたが、大戦末期に戦争遂行のための鉄の供出により取り壊されたのだという。

 清滝から清滝川右岸の道を歩き、保津峡駅の一つ東の嵯峨嵐山駅を目指した。愛宕神社の門前町の風情が残る鳥居本の沿道には茅葺き屋根の店が軒を並べていた。化野(あだしの)念仏寺や二尊院、縁日で大勢の参拝客が賑わう清涼寺を巡りながら駅に到着した。

<ルート図>

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