大垣山岳協会

魚金山 2013.03.02

魚金山

月報「わっぱ」 2013年4月(No.377)

【 個人山行 】 魚金山いおがねやま ( 921.2m Ⅲ△ ) 安藤 正明

  • 日程:2013年3月2日(土)
  • 参加者:安藤正、吉田秀、増元雅、宮城裕、阪井俊、成瀬矢、高見由(団体加入 日本耐酸壜山岳部)
  • 行程:会社6:10-高尾谷林道駐車地7:20-林道登山口7:30-高尾4等三角点8:30-稜線出合9:30-輪かん装着10:10-山頂下林道出合11:10-魚金山11:20~12:25-稜線出合13:40-高尾4等三角点14:30-林道登山口15:15-駐車地15:25-会社17:20
  • 地理院地図 2.5万図:谷汲・垂水

 魚金山と書いて「いおがねやま」と読む。無雪期にはのりこし峠から入るのが一般的だが、冬期はどこからでも登れ、道なき道の雪山を楽しめる。今回は高尾谷から入ることにした。国道157号から樽見鉄道の「日当駅」を経て県道255号に入り高尾谷の林道脇に駐車。

 10分ほど林道を歩くと、北へ上がる尾根の末端があった。この尾根を直登して頂上北側平坦部に出ようとアタック開始。いきなり急斜面と濡れ落ち葉で滑る滑る。つかまる枝もなくピッケル、ストックで必死にこらえながら登る。苦闘30分。やっと植林帯を抜け一息ついて再出発。ここから自然林に変わり低木が生い茂るやぶとなった。登るにつれて雪は深くなる。鹿のトレースを追いながらヤセ尾根を上がる。しばらくするとやぶの切れ目に三角点高尾(465m)があった。左前方に目指す魚金山が吹雪のなかに見えてきた。まだまだ遠く高い。

 再び尾根をぐんぐん登る。時折木立の合間から陽も差すが吹き上げる風は冷たい。膝まで埋まる雪にペースダウンが著しい。輪かんを装着。強烈な横風が吹きすさび稜線上はブリザード状態。強風で雪庇がまるでホイップクリームみたいに風下に伸びている。厳冬の雪山の様相だ。行く手に林道の形が見えてくると山頂はもうすぐだ。(写真=頂上間近で、積雪は2m近い)

頂上間近で、積雪は2m近い

 雪をかぶった深いブッシュをかき分けながら進むとぽっかり開いた空間に到達。意外にもここが山頂。枯れ木に恥ずかしそうに小さなプレートが掲げられている。

 出発から4時間。山頂はビュービューとうなり声をあげて風が通り抜ける。気温は-5度。たまらず風の通り道を避けて雪の舞う中でのランチタイム。この悪天候のなか赤布も標識もない道なき道のルートを辿り山頂に到着した達成感、充実感が込み上げてきた。

<ルート図>

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