月報「わっぱ」 2013年3月(No.376)
【 氷雪講習会 】 御在所岳藤内沢第3ルンゼ 安藤 茂樹
- 日程:2013年2月3日(日)
- 参加者:L.佐竹良、久世勝、鈴木正、竹森せ、平木勤、後藤正、林旬子、小林和、北川洋、安藤茂、坪井久、大野ひ、大野文(オープン参加)
- 行程:大垣5:00=鈴鹿スカイラインゲート駐車地6:15~45-藤内小屋7:55-テスト岩8:45-第3ルンゼ10:00~13:30-藤内小屋15:45-鈴鹿スカイラインゲート16:15
- 地理院地図 2.5万図:御在所山
節分の日、冬季通行止めの鈴鹿スカイラインを歩き出すと間もなく、東の空に赤い太陽が浮かび上がった。雲は多目だが、天気はよさそうだ。私にとって昨年についで、2度目の氷雪講習会だ。藤内小屋までは雪がほとんど見られない。多雪の昨年とずいぶん違う光景である。
小屋前広場でリーダーの説明を受けながらアイゼン、ハーネスを付ける。テスト岩上部の急斜面では雪が少ないせいで、岩肌が露出していてアイゼン前爪が効きにくい所が何カ所もあり、苦労した。例年、各所に太くて長いつららがぶらさがるが、今年は細目がわずかしか見られなかった。
ぱっと谷が開けて3ルンゼの正面に達して、ひと安心。氷の状況は昨年よりやや少な目で岩が3カ所ほどで露出していたが、訓練には支障のない程度だった。ただ、既に3パーティーほどが氷壁に取り付いており、わがパーティーはロープ1本しか張れない。佐竹さんがトップでロープを張り、訓練開始(写真=壁下は順番待ちの人で混雑)。
アイスバイルをしっかり両腕に固定し、ハシゴ登りの要領で体重を足で持ち上げる。体重をかけてもグラグラしないようにアイゼン前爪を水平に氷壁面へ強くけり込む。バイルは手首のスナップを効かし、直角に打ち込む。幾つか指示を受けるが、確実に実行するのは難しい。身体で覚えるしかない。それでも、50~70度の氷壁を登攀できた時、達成感を覚えた。
厚い雲が空を覆い、強い風はおさまったが時間がたつに連れて気温が下がる。動かずに順番を待っていると震えが来る。ロープ1本では各自1,2本を上下するのが精一杯であった。帰路は国見峠に出て、裏道経由で下山した。
途中で釈迦ヶ岳、三池岳、竜ヶ岳、藤原岳など鈴鹿山系の連嶺が霞みの中に見えた。
コメント