大垣山岳協会

御嶽山冬山技術講習会 2012.12.08-09

御嶽山

月報「わっぱ」 2013年1月(No.374)

【 冬山技術講習会 】 御嶽山 ( 3067m Ⅰ△ ) 平木 勤

  • 日程:2012年12月8日(土) ~ 9日(日)
  • 参加者:L.西村洋、杉本眞、平木勤、中田英、藤森ふ、後藤正
  • 行程:
    • 12月8日(土) 大垣4:00=おんたけ2240スキー場駐車場7:40~9:00-田の原社務所11:45~12:30-遥拝所テント場13:00
    • 12月9日(日) テント場9:10-あかっぱげ・ラッセル訓練10:10~45-ゴンドラ頂上駅11:45-駐車場12:05=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:御嶽山

12月8日(土)

 今年も恒例の御岳冬山技術講習会に参加してきた。ここ数年はこの技術講習会に参加して気持ちも身体も冬山へと切り替えていくのが慣わしとなっている。強烈な寒波接近のようで、雪の予報が出ている中で大垣を出発した。参加者は6名でやや寂しいが少数精鋭だ。

 王滝から八海山までの道は積雪があり慎重に運転して、おんたけ2240スキー場の駐車場(標高約1680m)に乗り入れた。

 レストハウスで荷造りをしてスキー場のゴンドラが動くのを待ったが、発達中の低気圧が通過しているため運転を見合わせるようだ。ゴンドラが利用できると期待していたのだが残念。

 気持ちを切り替えてゲレンデを歩き出す(写真①)。我々と前後して幾つかのパーティーが同じように歩き出した。ゲレンデ下部はまだ積雪が少なくラッセルもそれほど不要。中腹辺りでは先行パーティーによってトレースができておりそれを辿った。後ろを振り返れば幾つものパーティーが登ってきており大賑わいだ。途中ゲレンデスタッフが「なるべく端の方を歩いて下さい」と注意に来た。どうやらゲレンデがオープンするらしい。最後に「頑張って下さい」の一声があったのが嬉しかった。

写真①

 田の原の駐車場では烈風が吹き付けた。たまらず社務所の陰に逃げ込み休憩。東屋風の遥拝所の下にはすでに先行パーティーの数張りのテント。仕方なく東の樹林帯にスペース(約2220m)を見つけ整地しテントを張った。風の強い中でのテント設営は本体が浮いたりしてなかなか大変だった。強風と雪のため本日の行動はこれまでとなった。後は暖かなテントの中での歓談と食事、楽しいひとときを過ごした。

12月9日(日)

 夜は台風のような風が樹林に当たってうなり声をあげていた。しかしそれが直接テントを揺らす事はなかった。朝、天候は前日よりもひどい荒れ模様。食事を終えテントを撤収。下山のつもりで歩き出した。登山道に出るとこんな中でも登ってくるパーティーが幾つかあるのには驚いた。それに励まされるようにして「あかっぱげ」まで向かうことにした。下山してくるパーティーに話を聞くと、どのパーティーも8合目かそれ以下で強烈な風のために戻ってきたという。予想通り上は荒れているようだ。

 あかっぱげよりわずか下の開きで荷物を降ろし、樹林の中や斜面でラッセル訓練。標高は約2350m。フワフワ新雪は抵抗感はないが、その分深く潜るのでラッセル経験の少ないメンバーには良い勉強になったようだ(写真②)。

写真② あかっぱげ下部でのラッセル訓練

 下山は稼働していたゲレンデのゴンドラリフトを利用。駐車場では車が屋根下近くまで雪に埋まっていた。前夜からの降雪はかなりあったようで、国道19号に出るまでの路上は着雪していた。

 予想外の天気に思うような行動ができなかった今回の技術訓練ではあったが、冬山シーズンを迎えるにあたっていい経験になった。いざ、雪山本番へと飛び出そう。

<ルート図>

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