月報「わっぱ」 2012年11月(No.372)
【 一般山行 】 三方崩山 ( 2058.8m Ⅱ△ ) 杉本 眞次
- 日程:2012年10月21日(日)
- 参加者:L.杉本眞、藤井利、藤井真、佐竹良、丹生統、小倉繁、西村洋、高見眞、古林定、柴田悦、後藤友、竹森せ、平木勤、杉本誠、林旬子、後藤正
- 行程:泊地-登山口5:30-4等三角点7:00-大ガレ8:25~55-1956mピーク10:00-三方崩山山頂10:50~11:45-1956mピーク12:10-大ガレ12:50-登山口14:20
- 地理院地図 2.5万図:新岩間温泉・平瀬
三方崩山とは、その名のとおり東面、北面、南面と大きく崩壊している山である。天正13年(1585)の白山大噴火とともに崩壊したと伝えられている。さらに、年々風雨による侵食で尾根筋は侵食が続いており、登山道は厳しさを増している。十分な時間の確保こそが安全対策であるので、前夜出発、国道156号沿いのひだ白山道の駅でテント泊させてもらった。
朝、少々寝不足気味の体を起こして空を見上げると快晴である。飛騨白山道の駅から道路を挟んで西側の林道を車で駆け上がると舗装路からすぐにかなりの悪路に変わった。林道終点の登山口には車が7~8台停めるスペースがあった。
登山道はコンクリート造りの5~6段ある階段から始まった。そして、緩やかにジグザグの道を登っていく。尾根上に乗るとブナ林がある。この辺りのブナ林は素晴らしい。尾根からは左手下方に大白川の流れが見えた。4等三角点を過ぎると、灌木の中を通る急登である。何かにつかまっていないとずり落ちそうな急斜面だ。雨の日はさぞかし滑って歩くのが大変であろう。
1624m地点の大きくガレた所(白ガレ)に出ると、三方崩山が荒々しい姿を現す。山頂まではまだまだ距離がありそうだ。この辺りの紅葉は今が見ごろのようだ。そして、やせ尾根のアップダウンを繰り返しながら高さを増していくと、森林限界に近くなる。やがて、1956mの小ピーク。素晴らしい景色とともに、大きく左に回り込んだ先には山頂が目に飛び込んでくる(写真)。
ここから先はナイフリッジ状で、登山道の一部が崩れているが、距離が短いので案外簡単に渡れた。しかし、崩れた左下方を見ると身がすくむ。あとは頂上までは一投足であった。山頂は座る場所を確保するにも苦労するほどの狭さ。三角点は傾いて、今にも倒れそうだった。眼前には赤や黄に染まった飛騨の山々と深い谷が広がっていた。今回初めて三方崩山に登った3人の音頭で恒例の万歳三唱。
昼食後は笈ヶ岳(おいずるがたけ)や大笠山、猿ヶ馬場山などと山座同定をしながら下山。下山後、平瀬温泉の「しらみずの湯」でのんびりと湯に浸かってから帰途についた。
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