大垣山岳協会

池木屋山 2012.05.06

池木屋山

月報「わっぱ」 2012年6月(No.367)

【 一般山行 】 池木屋山 ( 1395.8m Ⅱ△ ) 高見 眞也

  • 日程:2012年5月5日(土) ~ 6日(日)
  • 参加者:高見眞、安藤正、藤井利、杉本眞、竹森せ、岡田裕、藤森ふ、和田ゆ
  • 行程:
    • 5月5日(土) 大垣15:00=桑名東IC=伊勢道・勢和多気IC=国道368号=国道166(和歌山街道)=道の駅・飯高17:45~18時=蓮ダムサイト(泊地)18:25
    • 5月6日(日) 泊地5:30=宮ノ谷林道終点(登山口)5:50~6:10-水越谷出合7:05-高滝7:30~45-奥の出合-池木屋山11:15~40-霧降山12:15-1222m標高点-981m標高点-866m標高点-登山口15:15~30=大垣
  • 地理院地図 2.5万図:宮川貯水池・七日市

 昨夏の計画が流れて今回、花の季節に合わせて期待を込めたリベンジとなった。前夜は登山口に近い蓮ダムの傍にテントを張り泊まる。夕に鳥たちの合唱に合わせ、夜は星空の下でささやかな宴。

 朝、登山口に着くと林道崩壊による沢歩きが一部あるとの看板が出ていた。まもなく同じ看板があり、河床に降りる。増水すると通過が難しい所があったが、1箇所石を投げ込んで足場を作って岸に伝った。100mほどで川沿いから戻った。

 高滝までの圧巻は岸の崖にぐるりと橋が回廊のように廻る「回廊橋」と、足の下の激流と渓谷美を堪能できる「長橋」である。高滝の下で左岸に渡るが、若干のジャンプが避けられない。岩が濡れ滑りそうだ。我ら中高年、大半は靴を脱いで素足で渡った。渡ると「ここからは自己責任で登らなければならない」と看板にある。では、それ以前は自己責任ではないのか。変な看板である。

 高滝を高巻く崖にはツタがびっしり。つかまりながら登る。トラロープは信頼できない。後は問題の岸壁トラバース。足場を慎重に選び、岩をつかみながら細いトラロープに体重を掛けないように注意する。

 「奥の出合」で道は谷と尾根を跨ぐ。高滝を巻いてから3時間のアルバイトで頂上に出た。この日出会った唯一の登山者である男性に記念写真を撮ってもらった。昼食を食べ始めると、俄かに藤井さんが雨を鋭敏な頭で感知した。急に冷たい風と雷鳴の轟音。落雷経験のあるF子さんが慌てだした。直ちに下山開始。台高山地の主脈を北西に向かう霧降コースを下る。霧降山を下るまでほぼ1時間、強風とあられ混じりの冷たい雨に震えた。しかし足場が良いうちに登頂できたのは幸いだったと自ら慰めていたら、雨は止んで天気が急回復してきた。

 標高約1000mの尾根筋で素晴らしいシャクナゲの花園を堪能する。まさに、地獄から天国だ。雨に濡れたシャクナゲの花は少女の紅いほっぺのように可憐だ。756m三角点の少し手前で現れたシカよけネットフェンスのゲートに登山道の道標があり、そこから入り下る。ネットの下部ゲートを出て人工林内の踏み跡を下ると、駐車場の30m手前の林道の橋に出た。気になるヒルの被害は杉本さんだけ。軽傷で済んだ。

 山頂付近での天候急変は北関東を襲った強烈竜巻と同じ気象現象によるものだった。われら中高年8名の幸運、強運に驚く。

<ルート図>

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