大垣山岳協会

御在所岳第3ルンゼ氷雪技術講習会 2012.02.05

藤内沢3ルンゼ

月報「わっぱ」 2012年3月(No.364)

【 氷雪講習会 】 御在所岳第3ルンゼ 伊藤正規 

  • 日程:2012年2月5日(日)
  • 参加者:佐竹良、鈴木正、竹森せ、平木勤、馬場昭、杉本誠、林旬子、和田ゆ、安藤茂、伊藤正、大橋勉、加納稔、北川洋、後藤正、酒井康、大野ひ、伊藤寛
  • 行程:鈴鹿スカイラインゲート7:15-藤内小屋8:05─第3ルンゼ10:35~13:55-鈴鹿スカイラインゲート16:00
  • 地理院地図 2.5万図:御在所山

 この冬最大の寒波が通過した後の日曜日、私にとって2回目となる氷雪技術講習会に参加した。さすが人気の鈴鹿とあって積雪は多いもののトレースはバッチリ。しかし、踏み固められた圧雪が凍結して、何度も滑りながら登った。藤内小屋でアイゼン装着を許され、その後雪に埋もれて隠れたテスト岩前(第1ルンゼとの分岐)で荷物を降ろしハーネスを装着。そこへ、一匹の子犬が現れた。メンバーのまわりをクンクンクンと歩き回る。まるで我々が雪崩に巻き込まれたら助け出すため、匂いを記憶しているかのようでおかしかった。後で聞くと藤内小屋の番犬フウだった。生後6ヶ月の雄。小屋から500余㍍。私たちを追いかけてきたらしい。

 フウに見送られ、まずは最初の難関、藤内滝の右岸巻き。ぶら下がる2本の氷柱はシュリンゲとアイススクリューによるリーダーのルート工作によって無事に通過できた。

 3ルンゼの氷は昨年より多少貧弱ではあるものの、いざ目の前にすると心が躍る。既に2パーティーが取り付いていた。まずは佐竹さんのリードでロープを伸ばす。ビレイしていて見る安定感のある動きは大いに参考になる。続く2本目は私のリードで取り付けた。3ルンゼは概して難しくはないがリードとなると緊張感は半端ではない。やはり今の私にはそれに見合うだけの技量や肝っ玉が備わっていないのだろう。 

 2本のロープ(写真①=正面の2人が我が会)を頼りに、アイスバイルを振るって氷壁登攀訓練。リーダーからの「つま先を蹴りこめ」や「かかとを上げ過ぎるな、膝をつくな」などといったゲキが飛ぶ中、各自3.4本登ったところで時間となり訓練は終了。

写真① 正面の2人が我が会

 ヤッケを着ることもない穏やかな3ルンゼで和気あいあいとした雰囲気の中にも充実した収穫のある訓練となった。

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